Shine On You Crazy Diamond

生まれ変わったら鳥になりたかった。
けれど、鳥には鳥の苦労があるのだろう、と今は思う。
案外他人の苦労は分からないものだ。
だから自分が苦労を覚えるたび、他人はもっと苦労していると考えることにしている。
気楽な人生だ。
狂気と正気に線を引くことも止めにした。
虚しい作業だった。
何も分かりはしない。
何も分かったりなんてするものか。
できることと言えば、我が身を虚仮にして生きていくことだけ。
常に最低の事態を想定して、それよりは良い現実に妥協するのみ。
一人の世に慰むべき無聊もなし。
ただ泡沫に揺られ漂い続ける。
月曜日は働いて飯食って寝た。
火曜日は働いて飯食って寝た。
水曜日は働いて飯食って寝た。
木曜日は働いて飯食って寝た。
金曜日は働いて飯食って寝た。
土曜日は働いて飯食って寝た。
日曜日は働いて飯食って寝た。
十代は光のように。
二十代は風のように。
三十代は水のように。
四十代は砂のように。
五十代は夢のように。
六十代は気付かぬ内に。
全ては過ぎ去って行った。
手元に残ったのはささやかな富。
最早欲するものもなし。
小さな墓石だけが地獄の道連れ。
冥土に捜す人もなし。
刻んだ名前も時が掻き消す。
古びた石だけが生涯の証。
それもやがては打ち砕ける運命。
願わくば人生が燃える宇宙であるように。
輝き続けろ歪な石塊。
消えた人の名を叫び、歌い続けるために。